ホルミシス効果〜概説と治癒実績②
5 副交感神経導入効果
ホルミシス効果には免疫機能を安定させ、自律神経のバランスを調整する機能があります。免疫が安定すると、自律神経がバランスよく働きます。これは、交感神経と副交感神経のスイッチが上手く切り替わることを意味します。特にこの副交感神経は睡眠を司る大切なもので、副交感神経が働かないと睡眠をきちんととることができません。ホルミシスルームに入りラドンを吸うと体が温まり眠くなるとおっしゃる方がいますが、これはラドンを吸うことで交感神経から副交感神経にスイッチが上手く切り替わるとによるものです。
6 DNA修復促進効果
体内の修復酵素が1日あたり100万ものDNAの損傷を修復します。そのうち、修復しきれなかった100個ほどの異常細胞はp53というがん抑制遺伝子によってアポトーシス(細胞の自爆死)されます。そして、破壊されなかった1個の損傷だけがそのまま残されるという修復メカニズムが存在することが明らかになっています。放射線が強すぎると、損傷が激しすぎて修復酵素による修復は間に合いません。一方、弱い放射線ならDNAの修復機能が向上するためにDNAは修復され、また修復できなかった損傷も、アポトーシスによって破壊されてしまうので、異常細胞が残ることはないのです。このように弱い放射線にはDNAの修復機能を促進効果があります。ホルミシス効果にはDNAの修復機能を促進させる機能があるとも言えるでしょう。
7 免疫機能の活性化
免疫機能とは、外敵などからわれわれの身体を防御してくれる大事なシステムです。ヘルパーT細胞は、外部からの侵入者を攻撃排除する役目を担った重要な細胞で、免疫機能を有しています。ヘルパーT細胞には、侵入者と戦う「細胞」を主体としたTh1と免疫「抗体」を主体としたTh2があります。「制御性T細胞」とは、この2つの免疫細胞をコントロールする細胞で、両者のバランスをうまく調整します。ホルミシス効果には免疫機能を活性させ、両者のバランスを保つ機能があります。Th1とTh2のバランスが上手く調整されることで、癌やウィルス対する抑制効果などの恩恵を生み出します。