前立腺癌 間寛平

 

 

 前回に続き前立腺癌の話です。今回のブログの内容は、間寛平さんの前立腺癌の治療についてのケースです。

 

 間寛平さんは、2008年12月17日地球一周を走破するアースマラソンの直後ロサンゼルスで受け、メディカルチェックでPSAの値が異常値を示している判明しました(既に53歳の時に受けた定期健康診断ではPSAが12を示すが放置)。その後、トルコで受けたメディカルチェックでPSAが40を超えていることが判明。奥様の勧めにより精密検査を受けたところ前立腺癌が発覚しました。(ちなみに、このPSAは4以下が正常なとされています。)

 

 癌が転移していないケースの場合、「手術」が一般的です。なぜなら、根治に「手術」が一番効果的だからです。しかしながら、間寛平さんは「手術」を選択しませんでした。

 

  では、どうしたか?

 

 間寛平さんは「手術」ではなく「放射線治療」を選択しました。「放射線治療」とは、前立腺に放射線物質を一時的に挿入し直接強い放射線を癌細胞に照射する方法です。周囲の組織を傷つけず癌細胞だけを切除する為にはカテーテルの位置の綿密な調整が必要で、かなりの高度な技術が必要だと言われています。

 

 間寛平さんは放射線治療を完了させることで、アースマラソンを完走します。前立腺癌は寛解し、元の元気な状態に戻りました。

 

  

 この間寛平さんのケースについて、自分なりに簡単にコメントすると、

 

 

1 手術を選ばなかった点について

   アースマラソンを完走したいが為に手術を選択しませんでした。前立腺癌が転移していないケースの場合、手術が一般的ですが、手術だと肉体的負担があまりにもかかります。癌の治療とアースマラソンの完走を天秤にかけ、後者を選んだ間寛平さんの考えは正直自分には理解できません。しかしながら、放射線治療により前立腺癌が寛解し元の元気に状態になったところを見ると、肉体的負担のかかる手術をあえて避け、放射線治療を選択したのは、それはそれで正しい判断だったと言えるでしょう。

 

 

2 定期健康診断を受けた時にPSAが12だった点について

 前立腺癌は初期の段階で症状が現れにくいとのが特徴です。PSAが12もあったのに放ったらかしにしてしまったのは、何の症状も現れなかった為前立腺癌に罹っていることを自覚できかったからだと考えられます。もしその段階での、精密検査を受けていればもっとスムーズに前立腺癌を治療できたのではないでしょうか。

 

 

3 アースマラソン完走の為に放射線治療を選択

 間寛平さんにとっては命よりも マラソンの完走が大切という事でしょう。この点が、私には1番理解に苦しみます。ただ、何かしたい(この場合、アースマラソンを完走したい)という強い気持ちが前立腺癌の治療にプラスに働いたのではないかと思います。