糖尿病とホルミシス

 

 今日のブログの内容は、糖尿病を発症するメカニズム及びホルミシス療法による効果についてです。興味のある方は是非御覧下さい。

 

糖尿病の生じるメカニズムについて

 

 食事から摂取された糖は血液に乗って細胞に運ばれ、エネルギーに変換されます。ところが、一部の糖はエネルギーに変えられないまま血液中に余ってしまいます。すると、すい臓のβ細胞から分泌された「インシュリン」というホルモンが余った糖を脂肪に変えて、エネルギー材料として体内にエネルギー材料として体内に蓄積することで後々の使用に備えるのです。

 ところが、活性酸素によってすい臓のβ細胞が攻撃されると、インシュリンを分泌するβ細胞の働きが弱って血液中のインシュリンが不足します。するとエネルギーとして使われなかった糖が脂肪に変換されないために、糖が余って糖尿病を引き起こす原因になります。

 

糖尿病とホルミシスに関係について

 

 活性酸素がすい臓のβ細胞を酸化するとインシュリンを分泌する機能が低下し、食事で摂取された糖分が脂肪に変換されないまま血液中に残り、糖尿病を引き起こす原因になります。しかしながら、低線量放射線には、活性酸素による酸化を抑制する作用のあるSODなどの抗酸化物質を生成する機能があり、その機能には、活性酸素による膵臓のβ細胞の酸化を抑制する働きがあります。それ故、抗酸化作用のある低線量放射線は、活性酸素がβ細胞を酸化するのを防ぐことでインシュリンの分泌機能を保持し、また、余分な糖分が脂肪に変換され血液中の糖分の量を一定水準以下に保ち、糖尿病を発症するのを抑制する作用があると考えられています。

 低線量放射線の照射が糖尿病の発症を抑制するかどうかを調べた臨床実験では、事前に低線量放射線を照射しなかったラットの血糖値が上昇したのに対し、照射しておいたラットの血糖値は献上に近い状態を維持された結果が明らかになりました。この実験は動物実験レベルですが、低線量放射線の照射で糖尿病の発症が抑制される作用があることを示唆しています。